こんにちは! 習慣化トレーナー田村です。
昨日は春のお彼岸でしたね。お墓参りに行かれた方も多いのではないでしょうか。
さて、昨日に引き続き「意志力」についてお話をしていきたいと思います。
昨日は、人間にもともと備わる意志力について、子供へのマショマロを使用した実験から、その後の追跡調査によって、意志力の強弱がその子供の人生に与える影響がわかってきました。
ただ、意志力が人間に生来備わっているものだとしたら、どうしてその時々で意志力を発揮できる場合とできない場合があるのか、疑問もでてきます。
例えば、会社から帰宅してそのまますぐにジョギングに行ける日と、ジョギングに行く気にならず、ソファに寝そべってネットフリックスを見ている日があったりしますよね。
この違いは何でしょうか?
ケースウェスタンリザーブ大学では意志力に関する次の実験を行いました。
実験室に食事を抜いてくるよう伝えられた学生を入れ、目の前にクッキーとラディッシュが入った2つのボールを置いておく。
被験者の半分には、ラディッシュを気にせずクッキーを食べるように言う。また残り半分には、クッキーではなく、ラディッシュを食べるように言う。
クッキーを食べてラディッシュを無視するのには特に意志力は必要ありませんが、苦いラディッシュを食べて甘いクッキーを無視するのはかなり意志力が必要ですよね。
その後、2組の被験者は食べ物の味が消えるまでの暇潰しとして、難解なパズルを解くように指示されます。難解と説明してますが、実は解けないよう工夫されたパズルです。
止めたくなったらベルを鳴らすよう指示をし、実験者は部屋を出ます。
クッキーを食べた被験者は、リラックスしてパズルに取り組んだ者が多く、意志力の消耗が少ないことから平均19分間パズルに取り組みました。
一方、ラディッシュを食べてクッキーを我慢した被験者では、パズルに取り組んだ時間は平均8分間。馬鹿げた実験にうんざりしたとの感想もあり、被験者の不満度はかなり高った。
この実験では、人の意志力が消耗した状況で、次のタスクへの取り組みにどのように影響を与えるということを調べたものでした。
上記実験の結果は、他の似たような実験でも同じような結果が出ており、タスクの実行において、意志力の消耗度がその行動に大きな影響を与えることがわかっています。
ビジネス系の記事で、午前中に難しく、乗り気でない仕事をこなした方が効率よく仕事ができる。または、朝早起きして資格の勉強をすると効果的というような内容を見かけます。
意志力の消耗が少ない段階に方が困難な課題に取り組みやすいという意味では、上記実験の結果と合致しており、納得できる話です。
この事は逆に考えると、いかに意志力を使用せずにタスクを実行できるかが重要だとも言えます。
習慣化をするには、そのタスクがいかに気軽に出来るかが大きな鍵となるのです。
例えば、帰宅後のランニングであれば、直ぐにランニングできるように玄関にウェアと靴が用意してある。
スキマ時間に勉強しやすいように、スマホに学習用アプリを入れている等
※この件は別の回でまた解説します。
さて、意志力の消耗についてはクッキーとラディッシュの実験でわかりました。
では、肝心の意志力を鍛える方法はあるのでしょうか? 意志力は筋肉のように気軽にトレーニングして鍛えることが可能なのか?
今日はここまで(^^)/
また明日~。
継続日数11日(2022年3月22日)