こんにちは! 習慣化トレーナー田村です。
本日は、禅語「杓底一残水 汲流千億人」(しゃくていの一残水、流れを汲む千億人)についてお話をさせていただきます。
福井県にある曹洞宗の総本山である永平寺に行くと、正門の両脇の石柱に「杓底一残水 汲流千億人」と刻まれているのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
日本曹洞宗の開祖である道元禅師は、日頃から仏前に供える水を川から柄杓で水を汲みに行っていました。その際、必要な分の水を使ったら、使わなかった残りの水を元の川に戻していたといいます。
同行した弟子が、「なぜわざわざ残った水を川に戻すのか」とききました。永平寺は山奥にあり、水が枯渇するような心配は一切なかったからです。
道元禅師は、「たとえわずかな残り水であっても粗末にしてはいけない。この川の流れには、この水を使用する何千、何億の生き物、その子孫がかかわっているのだから」とこたえました。
水の豊かな日本では、自由に飲める水というものが当たり前に存在していますが、世界においては水の取り合いで戦争が起きるような地域もあります。
日本は経済的に豊かな国ですので、水でも紙でも電気でも自由に使い放題のように錯覚してしまいますが、昨今の資源高でもわかるように、今後、さらに資源の取り合いが加速していく事も考えられます。
そんな状況は、逆に我々が自然によって生かされていることを改めて思い出させてくれるのかもしれません。
我々は1人で生きていくことはできません。全て支え合い、助け合って生かされていると考えたときに、資源をはじめとする一つ一つのものを大切にしようという心がけは自然な感情ではないでしょうか。
そして、これは自分以外の他者との関わりかたに対してもいうことが出来ます
ロシア、ウクライナの問題以外にも世界には多くの紛争や争いが発生しています。我々がそれに直接関与し、影響を与えることは難しいかもしれませんが、まずは、身近な人やモノと自分自身の関係を大切にすることから始めてはいかがでしょうか。
我々一人一人は些細な宇宙の塵のような存在でしかありませんが、「(自分も含め)全ての存在に無駄な物はない」という気持ちで日ごろから接し、行動することが、結果として世界の紛争を防ぐ唯一の方法なのではないかと考えます。
今日はここまで(^^)/
最後までお読みいただきありがとうございました。
また明日~。
継続日数:16日